昨日の練習で予定していたメニューを最後までこなすことができませんでした。
レースに向けて身体を適応させるための重要なトレーニングとして位置付けていただけに残念でした。
今回はトレーニングを完遂する上で重要な要素について考えてみたいと思います。
今までの経験からトレーニングを行う上で重要視しているのは
- 当日のモチベーション
- 疲労が抜けているか
- 体内のエネルギー
の3つです。
これらが揃っているときはだいたいいい練習ができ、充実したものとなります。
モチベーションは自分の場合には目標レースと目標タイムが決まっていればある程度維持できます。
疲労は先日のブログでも書いた、training peaksで管理しています。
→training peaksについての記事はこちら
昨日の練習ではこれらは問題なかったと思います。
ただエネルギーについては思い当たる節があり、考え直すことにしました。
目次
トレーニング前にどのようなエネルギーが必要なのか?
トレーニング前に特に重要なエネルギー(栄養素)は、糖質とアミノ酸の2つだと思います。
もちろん他にも大切なものはありますが、特に重要なもの、ということでご理解ください。
また、自分は最低限の医学的な知識はありますが栄養の専門家ではないのでいち市民アスリートの意見としてとらえていただければと思います。
糖質の摂取について
糖質については糖質制限されている方や脂肪の利用効率を高める目的で意図的にとらずにトレーニングされている方もいますが、自分はしっかり糖質を摂る派です。
トレーニングに向けた糖質の摂取を考えるときには
- どれくらい前に(タイミング)
- どのくらい(量)
の2つの要素を考える必要があります。
摂取するタイミングについてですが、まずは摂取してからどれくらいの時間で使えるエネルギーになるのかを知っておかなくてはいけません。
糖質の代表格である白米やパンは胃での消化に2〜3時間かかり、そのあと腸で吸収されます。
口腔で分泌される唾液によって消化され胃を素通りしそのまま腸でで吸収されるものもありますが、全てではないのでこれらをトレーニング前に摂取しエネルギーとして活用するには遅くとも2時間前には摂取する必要があります。
ちなみにジェルやバナナは消化が早く20分程度で消化されるので、開始20〜30分前でも良いかと思います。
注意すべき「インシュリンショック」
ここで注意する必要があるのが「インシュリンショック」です。
吸収された糖質はまず血液中に取り込まれますが、もともと身体には血液中のグルコース(糖質が消化され分解されたもの)の濃度を一定に保つ機能があります。
血液中のグルコースを筋肉中に取り込み、結果として上昇した血液中のグルコース濃度を下げる役割を果たすのが、インシュリンです。
取り込まれた糖質が多ければ多いほど、インシュリンも多く放出されます。
この際にグルコースの濃度がある程度下がってからインシュリンも減少していくのですが、少しラグがあるんですね。
グルコースが通常の濃度に戻ってもインシュリンがまだ少し残っていて、元の濃度よりグルコース濃度を下げてしまうんです。
これはいわゆる低血糖の状態です。
低血糖の状態では運動の際に脱力感を感じたり、眠気を感じたりします。
運動中に低血糖の状態になると頭がボーとして集中できなかったり、十分パワーが出なくなってしまい、トレーニング効率が著しく低下します。
これがトレーニング前の糖質補給でこのインシュリンショックに注意しなければならない理由です。
ではインシュリンショックにならないようにするにはどうするべきか。
注意するべきなのは唾液で消化される糖質です。
これは白米やパン、バナナ、ジェル、糖質入りドリンクなどほとんどの糖質を含むものに含まれており、摂取から20〜30分ほどで吸収され始めます。
一般的に運動中がインシュリンはそれほど分泌されないと言われています。
そのため、これらの食べ物をトレーニング開始1時間〜30分前に摂取するとインシュリンショックになる可能性が高いと考えられます。
糖質の摂取についてまとめると
- 白米、パンの摂取はトレーニング開始前2時間前までにする
- バナナやジェルなど消化の早いものはトレーニン開始30分程度前に摂る
あとどれくらいの量を摂取するかについては、トレーニング前の食事やトレーニング内容にもよるのでここでは割愛させていただきます。
アミノ酸の摂取について
続いてはアミノ酸です。
トレーニング前やレース前のアミノ酸摂取については意見が分かれるところかと思います。
ですが、自分は摂取した際のパフォーマンスアップを感じています。
論文などをみると、BCAAなどを摂取するとその後45分程度で血中アミノ酸濃度が高まるようです。
血中アミノ酸濃度が高まると
- 筋疲労の軽減
- 筋分解の抑制
など筋肉へのメリットがあるようです。
自分の実感としても摂取していると筋疲労が少なく最後まで強度を保ったトレーニングができると感じています。
摂取する方法としては、BCAA粉末や顆粒、BCAA入りのドリンクなどいろいろな種類がありますが、自分は通販で購入したBCAA粉末をトレーニング前に5gを水で流し込んでいます。
先日のトレーニングでやってしまったこと
先日のうまくいかなかったトレーニングではトレーニング開始前にパンを摂りました。しかも食パン4枚分も。
摂ること自体は問題ないんですが、時間帯が悪かったんですね。
トレーニング1時間前にとっていたんです。
おそらくトレーニング開始時に軽いインシュリンショック状態になっていたんだと思います。
今回の記事が皆さんのトレーニングの質を高める一助になれば嬉しいです。
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