2019年12月の加古川マラソンでサブスリーを狙って走りましたが、あと6分弱届きませんでした。
結果は残念でしたが、人生で初めてのネガティブスプリットでした。
そのうえ、レース後の疲労感もいつもより格段に少なく、レース3日後よりバイクのポイント練習を開始できるほどでした。
ネガティブスプリットで走れ、かつレース後の疲労感が少なかったのはなぜかと考えると、前半ペースを抑えたこともありますが、それ以外ではレースでの補給がうまくいったためではないかと考えています。
そこでここではフルマラソンのエネルギー補給について、自分の考えをまとめてみたいと思います。
目次
アミノ酸の補給
自分は過去に8回ほどフルマラソンを走っています。
うち、今回のレースを除いてはレース前半の方がタイムの速い「ポジティブスプリット」です。
前半と後半のタイム差をみると、5分から25分くらい。
ほとんどのレースで25km〜30kmで遅れはじめ、ラスト5kmは1kmあたり前半の平均ペースよりもよりも1分半以上遅いレースもありました。
もうこうなると足が鉛のように重く、前に進むのがやっとの状態です。
この解決に向け、エネルギー補給の面から考えると25km地点で走るうえで必要な体内の栄養素が不足しないように消化・吸収の時間も考えてレース中に補給しておく必要があります。
走るうえで必要な体内の栄養素として、今回は「糖質」と「アミノ酸」の2つに分けて考えました。
今までのレースを考えてみると10km以降でマグオンやパワーバーなどのジェルを10kmごとに補給することが多かったです。
レースで消費するカロリー量は体重や走行ペースなどによって異なると思いますが、おおよそ2200kcal〜3000kcalといわれています。
これにたいして体内に貯蔵できる糖質はカロリー換算だと2000kcalほど。
市販されているジェルは固形物より吸収が早く摂取してから30分ほどで吸収されるようです。
そうであれば体内に貯蔵された糖質と、10km、20km地点でジェルを摂取することで25km時点での糖質不足は最低限カバーできていそうです。
こう考えると糖質不足で25km時点で糖質不足がおきるのか?は疑問でした。
糖質不足が原因である可能性が低いとすれば、次は「アミノ酸」です。
上の図は運動時のエネルギー利用の優先順位について書かれたものです。
まず筋肉や肝臓、血液中のグリコーゲン(糖質)が優先的に使われます。
糖質が不足してくると、今度は血中のアミノ酸が肝臓に運ばれて糖に変換されることでエネルギーとして使われます。
ちなみにハーフマラソンでは7200mgのBCAA(運動時の筋肉でエネルギー源となる必須アミノ酸である、バリン、ロイシン、イソロイシンの総称)が消費されたという報告もありようです。
フルマラソンではその倍近い量のBCAAが消費されても不思議ではありません。
そのため、今回のレースでは14000mg(14g)を目安にBCAAをレース中に補給することにしました。
糖質の補給
とはいえメインのエネルギー源は糖質であることは間違いないので、補給は必要と考えています。
過去のレースでは10km、20km、30km、35kmと3〜4回に分けて糖質メインのジェルを補給していました。
自分の体感ですが、心拍数が低い(ゾーン3以下:〜159bpm)うちは問題ないんですが、ゾーン4以上になってくると走っている途中やゴール後に気持ち悪くなったり、嘔吐してしまうことがありました。
ゾーン4以上だと体が糖質を受け付けてくれない感じです。
レース後半だとペースは前半と同じでも疲労から心拍数が高くなることが多いので、前半に摂ることを心がけました。
実際のレースでの補給
- レース1時間前:アミノバイタルパーフェクトエネルギー
- 5km:アミノバイタルパーフェクトエネルギー(10kmまでに徐々に飲む)
- 20km:アミノバイタルアミノショット
- 30km:アミノバイタルアミノショット
これでレース前5000mg+レース中12600mgのトータル17600mg(17.6g)のアミノ酸が摂取可能です。
なお、アミノ酸は摂取後45後に血中アミノ酸濃度が最も高まるとの報告を参考に、血中アミノ酸が不足しないように40分〜45分おきに摂取できるようにしました。
アミノバイタルパーフェクトエネルギーは180kcalの糖質も含まれています。
これを5km〜10kmにかけて少しずつ摂るようにしました。
レースの結果と効果の実感
レース結果は冒頭にも書いたように、人生初の「ネガティブスプリット」でした。
- 前半:1:33:21
- 後半:1:32:31
後半もペースを落とすことなく、特に35〜40kmは前半の15km〜20kmの次に5kmのラップが速いタイムでした。
レース中に空腹感や気分不良、 後半の足の重さはほとんど感じなかったし、レース後の筋疲労感も今までのレース後と比較して少ないものでした。
今回の補給は自分の身体に合っていたんだと思います。
今回はマラソンを走る上でのエネルギー補給について書きました。
アミノ酸を意識して摂取し、糖質を摂るタイミングを意識した結果、自分でも効果を実感できました。
ですが今回のアミノ酸を摂取したことによる効果かは断言は出来ないので、あくまで個人の一考察として捉えていただいたうえで皆さんのエネルギーマネジメントを考える一助となれば幸いです。
最新記事 by tassan (全て見る)
- 10km ハーフマラソン向けおすすめインターバル - 2020年7月19日
- マラソンでサブ4.5を目指す!ダニエルズ式に基づくトレーニング計画 - 2020年7月18日
- マラソンでサブ3.75を目指す!ダニエルズ式に基づくトレーニング計画 - 2020年7月18日
- マラソンでサブ3.15を目指す!ダニエルズ式に基づくトレーニング計画 - 2020年7月18日
- マラソンでサブ3.5を目指す!ダニエルズ式に基づくトレーニング計画 - 2020年7月18日