バイク

FTPを計測する方法

ロードバイクやトライアスロンのバイクトレーニングでパワーメーターを使っている方も増えてきています。

そこでよく耳にする

「FTP」

ここではFTPの正しい計測方法と、そもそもFTPって何?というところから解説していきたいと思います。

目次

FTPとは

FTPはFunctional Threshold Powerの略で、直訳すると機能的閾値出力。

このままだと意味が分かりにくいですが、閾値=時間あたりの上限を指すので、FTPは「1時間回し続けられる出力の上限」言い換えることができます。

このFTPを計測することで得られるメリットは4つです。

  • 持久的な運動の指標として他者と比較できる(自分の実力を知ることができる)
  • 定期的に計測することで日々トレーニングの成果を確認できる
  • 適切な負荷設定でトレーニングができる
  • レースにおいて適切なペース設定ができる

トレーニングやレース中に指標とされるものとして心拍数や速度やパワーなどがありますが、外部環境の影響の受けにくく客観性が高いのが「パワー」です。

外部環境の影響を受けにくいので他者との比較もできるし、自分のFTPをもとにトレーニングやレースの組み立ても精度が上がります。

FTPの計測方法

FTP計測に必要なもの

FTPを計測するにあたり、必要なものは3つです。

  • パワーを計測できるもの(パワーメーター、パワー計測可能なローラー台もあり)
  • 計測したパワーをその場で確認できるもの(サイコンやパワーメーターと接続可能なスマートウォッチなど)
  • ローラー台、もしくはノンストップで20分以上走り続けられるコース(平地か登り)

3つ目にあげた、ノンストップで走り続けられるコースというのはあまりオススメできません。

なぜかというと、FTP計測では限界まで漕ぎ続けることになりますが、一般道では車や歩行者もいます。

必死に限界まで漕いでいる時はどうしても視野が狭くなったり注意散漫になりやすいので事故のリスクがあります。

特に平地ではスピードが出るので特にリスクがありますのでおすすめできません。

やるなら登りのコースですね。

でも1番のおすすめはローラー台です。

上にあげたようなリスクもないし、安全にもがけます 笑

FTP計測方法

FTP計測方法は大きく分けて2つの方法があります。

  • コーガン法
  • MAP法(Ramp法)

コーガン法

20分のTTを行いその平均パワーを用いてFTPを算出します。

アップ10分(体重の2倍のワット数から徐々に上げていく)

全力走5分

レスト5分(軽く回す)

20分TT

ダウン5分

この20分TTの平均出力の95%の値がFTPになります。

20分TTの前に5分の全力走!?と思われるかもしれませんが、これをやらないとFTPが高く出てしまいます。

全力走で無酸素性運動能力を疲労させることが目的なのでしっかり追い込んで下さい。

すでにFTPを計測したことがある方は、FTPの110%から120%まで徐々に上げていくのが良いと思います。

ちなみに下に紹介しているZwiftのFTPテストでは、5分のうち前半3分はFTPのおよそ110%、後半2分は120%となっています。

また、この20分TTでの計測の他に60分のTTで行う方法もあります。

ただテストの簡便さなどから20分TTの方がよく選ばれています。

Zwiftをされている方なら、

「FTP test(shorter)」

というメニューがありますので、メニューに沿って計測を進めていけばOKです。

https://whatsonzwift.com/workouts/ftp-tests/ftp-test-shorter/より引用
https://whatsonzwift.com/workouts/ftp-tests/ftp-test-shorter/より引用

MAP法(Ramp法)

MAPはMaximal Aerobic Power=直訳すると最大有酸素出力の略で、VO2maxに達した時のパワーを測定し、それを基準にFTPを算出します。

ランプ漸増負荷運動(一定時間ごとに負荷を段階的に上げていく方法)により計測します。

負荷の上げ方は1分ごとまたは2分ごとに20w〜25wずつ上げていくのが一般的です。

アップ20分

150w1分→175w1分→200w1分…(以降1分ごとに25wずつ上げていき、限界に達した時点で終了)

ダウン10分

最後の1分間の出力平均値の75%の値をFTPとします。

Zwiftなら

「Ramp Test」

というメニューがあります。

https://whatsonzwift.com/workouts/ftp-tests/ramp-test/より引用

アップ5分(100wほどで軽く回す)

100w1分→120w1分→140w1分(以降1分ごとに20wずつ上げていき、限界に達した時点で終了)

ダウン10分

こちらも最後の1分間の出力平均値の75%の値がFTPになります(Zwift上で自動的に計算されます)

このメニューは先ほどのメニューと比べてアップが短い代わりにテスト開始時の出力も低めからで、負荷を上げるのが20wごとになっています。

どちらの方法でも良いと思いますが、定期的に図るなら同じ方法で計測することをお勧めします。

初心者が行うときの注意点

初めてFTP計測を行う際につまずきやすいのは、測定前のアップの方法です。

コーガン法では体重の2倍のワット数、MAP法では100wとなっていますが、体重が60kgの方の場合は120wですが、100wとか120wだと初心者の方や女性ではキツく感じるかもしれません。

ここではテスト本番に備えて身体を温めることが目的なので、キツければ負荷を落として構いません。

またコーガン式の全力走については、初めは自身の感覚で70%の強度から開始し90秒ごとに10%ずつ強度を上げていくと良い形で追い込めると思います。

 

今回はFTPの計測方法について紹介しました。

ぜひ参考にしてみて下さい。

 

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市民トライアスリート。 国内トライアスロン入賞、マラソンサブ3を目指しています。 日々のトレーニング記録やトレーニング方法などについてブログを更新中…
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