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トライアスロン ブリックトレーニングのメリットと実施方法

トライアスロンのトレーニングで、「ブリックトレーニング」というものがあります。

ブリックトレーニングとは複数の異なる種目を連続で行うトレーニングのこと。

  • スイム→バイク
  • バイク→ラン
  • スイム→バイク→ラン

などです。

この記事ではブリックトレーニングの効果と実施方法についてお伝えします。

 

目次

ブリックトレーニングのメリット

ブリックトレーニングをおこなうことのメリットとしてこの3つがあげられます。

  1. 次の種目に影響が少なくなるように身体の使い方を修正できる
  2. 適切なペース設定を知ることができる
  3. 運動開始直後のペース感覚を養うことができる

トライアスロンはスイム、バイク、ランを連続で行う競技です。

それぞれ単体で行う場合と違って、前の種目の疲労がある状態で次の種目に入ることになります。

例えばバイクの場合は前のスイムで腕が疲労した状態で始まりますし、ランではそれまでのスイムとバイクでの疲労がある状態でスタートします。

その時の「疲労した状態で次の種目を行う感覚」を知ることが大切になります。

また、その際にどの程度キツいかを知ることで次のステップに進めます。「筋肉」がキツいのか「呼吸」がキツいのかも知っておくことで以下のメリットを得やすくなります。

メリット① 身体の使い方を修正できる

ブリックトレーニングをおこなった際のキツさが筋肉に感じられた場合、疲労を感じた筋肉を前の種目で使いすぎていないかをチェックしてみましょう。

例えばバイク→ランの場合、ランで開始直後からふくらはぎ(腓腹筋)や太もも(大腿四頭筋)のキツさを感じる場合は、バイクでそれらの筋肉を使いすぎていないかをチェックしてみます。

チェックしてみてそこの筋肉を多く使っているなと感じれば、他の部位を使えないか試してみましょう。

また逆の視点で、ランでその筋肉を使いすぎていないかをチェックして動作をチェックすることもできます。

これはミドルやロングなど距離が長くなればなるほど影響が大きくなります。

メリット② 適切なペース設定を知ることができる

ブリックトレーニングをおこなってみて呼吸がキツいと感じられればそのペースはオーバーペースであることが考えられます。

反対に呼吸に余裕がある場合はあとどれくらいペースを上げられそうかを考えながら走ると良いでしょう。

これを繰り返しておくことで本番に向けたペース設定の精度が高まるはずです。

メリット③運動開始直後の強度を知ることができる

それぞれ単体で行う場合と違って、スタート前から心拍数も上がり身体も温まっている状態でスタートするため、スタート直後はオーバーペースになりがちです。

また、バイク→ランではバイクでの速度感に慣れていることもありより速いペースで入ってしまうことが多いです。いつものペースで走り始めても、すごく遅く感じるんですよね。脳が錯覚しているような状態です。

「今日はランの調子がいいな〜」なんて思っていると、2.3km走って呼吸がキツくなってきてペースダウンしてしまいます。

先ほどの②とも重なりますが、それを一度体感しておくことで本番でのペース感覚を養うことができます。

ブリックトレーニングの具体的な実施方法

ブリックトレーニングを行う際に重要なことはこの3つです。

  • 実施する時期
  • 種目設定
  • 距離、強度設定

実施時期

目的によって実施する時期が異なります。

上にあげたメリットのうち、①の身体の使い方の修正を目的とする場合はレースの3ヶ月前までに行うと良いと思います。

レースまでにある程度期間がないと修正できない可能性があるためです。

次に②や③を目的にする場合はレース6週間前〜2週間前が良いと思います。

あまりレースまで時期がある時に行うと、一度ペース設定や感覚を掴んでもレースまでトレーニングを積んだ伸び代がでてくることで再度行う必要が出てきてしまうからです。

なのである程度レースに向けた身体作りができた状態でペース感覚を磨く方が良いと思います。

種目設定

トライアスロンは

スイム → バイク → ラン

の順で行われるので、ブリックトレーニングを行う場合は

  1. スイム→バイク
  2. バイク→ラン
  3. スイム→バイク→ラン

のいずれかのブリックトレーニングを行うと良いと思いますが、スイムとバイクを連続で行える環境はそう多くありません。

プールサイドにバイクを持ち込める場合か、スピンバイク(おおよそ自分のポジションに合わせられる)とプールのあるジムなどですかね。

そうでなければなかなか連続でこなすことは難しいと思います。

一番行いやすいのは②のバイク→ランで、実はこれが一番重要なブリックトレーニングと考えています。

なぜなら、バイクとランは両方とも主に下半身を使う種目であるからです。

このバイクとランのブリックトレーニングだけでもおこなっておくと良いでしょう。

距離 強度設定

最後に距離と強度設定ですが、バイク→ランのブリックトレーニングを想定していくと、

バイクをレースの7割程度の距離をレースペース〜〜10wほどで乗り、その後ランをレースペースで5〜10km走ると良いと思います。

レースペースの設定については自分の場合FTPを基準として設定しています。

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レース距離別のブリックトレーニングメニュー

レースの距離別に具体的なブリックトレーニングメニューを載せておきますので参考にしてみてください。

ショート

  • バイク30km(レースペース〜-10w)
  • ラン5km(レースペース)

ミドル

  • バイク60km(レースペース〜-10w)
  • ラン8km(レースペース)

ロング

  • バイク80km(レースペース〜-10w)
  • ラン10km(レースペース)

アイアンマン

  • バイク130km(レースペース〜-10w)
  • ラン10km(レースペース)
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市民トライアスリート。 国内トライアスロン入賞、マラソンサブ3を目指しています。 日々のトレーニング記録やトレーニング方法などについてブログを更新中…
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