最近では持久系スポーツにおいて高強度トレーニングが有効であるといわれています。
マラソンであればインターバルやレペティション、ロードバイクやトライアスロンであればVO2maxインターバルなどが有名ですね。
トレーニングには「特異性の原則」というものがあって、トレーニングをおこなった部位や機能が強化されるという考え方があります。
これはトレーニングで使った部分は強くなるけど、使ってない部分は強くならないよ、ということです。
ランで例えるとゆっくり長く走る練習をすればゆっくり長く走る能力が強化されるし、400mや1000mのスピードを上げたインターバル走をすればスピードが強化されます。
これはそのままなので理解しやすいですよね。
この原則でいくとマラソンやトライアスロンなどの持久系のスポーツでは高強度トレーニングは必要性は高くないようにも思われますが実際はそんなことはなく、むしろ色々効率の良く鍛えられることが分かっています。
この記事では、そんな高強度トレーニングの効果について考えていきたいと思います。
目次
高強度トレーニングのすゝめ
なぜ高強度トレーニングが有効なのか
人の身体には600個ほどの筋肉がありますが、筋肉は大きく以下の3種類に分かれます。
- 速筋(高強度の運動で主に働く)
- 中間筋(速筋と遅筋の間)
- 遅筋(低強度の運動で主に働く)
教科書的にはこのように記載されていることが多いです。
これを見ると高強度では速筋が中心に働き、遅筋はあまり働いていないとも読み取れますが実際は違うようです。
高強度では遅筋 中間筋 速筋の全てが使われている
上の図のように低強度では遅筋が働き、中強度になると遅筋に中間筋が加わり、高強度になると遅筋と中間筋に速筋が加わります。
つまり、高強度のトレーニングでは遅筋、中間筋、速筋をそれぞれ鍛えることができるのです。
速筋が働くとエネルギー代謝の際に「乳酸」が生じますが、乳酸は遅筋でエネルギー源として利用されます。
そのため速筋と遅筋の双方を使うトレーニングをおこなうことで乳酸の処理能力向上も期待できます。
遅筋〜速筋まですべて鍛えられるなら高強度トレーニングだけをおこなえば良いかといえばそうではなく、低強度でのトレーニングなども組み合わせておこなうことでより高い効果が得られるといわれています。
最近では低強度と高強度でメニューを組む「polarized training」が推奨されています。
持久系のスポーツはその競技特性から長く一定ペースで走ることを重視しがちですが、高強度でのトレーニングも取り入れることでより効果的に運動能力を高めることができそうです。
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