バイク

筋力トレーニングの負荷量と回数の設定

先日バイクのための筋力トレーニングについて書きました。

FTP向上のための筋力トレーニング5選昨年夏頃から主にバイクのFTP向上のために筋力トレーニングにも取り組んでいます。 以前FTP向上のためのバイクトレーニングメニューにつ...

筋力トレーニングを行ううえで、

  • 「どの種目を」
  • 「どれくらいの負荷で」
  • 「どのくらいやるか」

が重要になってきます。

筋トレを始めた時は、ひたすら疲労困憊までやる!という根性丸出しのやり方でやってましたが、

「せっかく取り組むならより効率よく鍛えられる方法でやろう!」

と思うようになり、色々調べてみました。

今回はどれくらいの負荷で、どれくらいやるかという負荷と回数の設定について書こうと思います。

目次

筋肥大と筋力向上

筋力トレーニングの負荷や回数を考えるうえで、まず目的を決めておくことが大切です。

その目的としてあげられるのが「筋肥大」と、「筋力向上」。

筋肥大とは筋肉を大きくして筋肉量を増やすこと。

それに対して筋力向上とは、筋肉が発揮できるパワーを向上させること。

どちらを優先させたいかでそれぞれ最適化された方法でトレーニングを行うべきだと考えています。

ただし、筋肥大と筋力向上は互いに関係しあっており、

筋力向上を狙ったトレーニングでは当然筋力は向上するし、筋肥大のためのトレーニングでも結果として筋力も向上します。

例えば、筋肉量1につき10のパワー(筋力)が出せるとします。

筋肉量が10の人がいたとすると、発揮できるパワーは100となります。

トレーニングで筋肥大させ、筋肉量が12になったとすると、発揮できるパワーは120になります。

筋肉量が10の人が筋力向上のためのトレーニングを行い、1の筋肉で12のパワーを出せるようになったとすると、結果として120のパワーが出せるということになります。

どちらも結果的に筋力(パワー)が向上しているんですが、アプローチ方法が異なります。

筋力肥大させるためのトレーニング

筋肥大させたい時に意識しているのは、「総負荷量」を高めること。

総負荷量とは、1つの種目で扱う重量×回数です。

例えばスクワットを50kgのバーを担いで10回行なったとすると、総負荷量は50×10で500kg。

35kgで20回行ったとすると35×20で700kg。

同じセット数行うのであれば後者の方が総負荷量は多くなり、筋肥大に有利となります。

このように総負荷量を出来るだけ多くできる負荷量と回数を設定できれば、トレーニングによる筋肥大の最大限の効果を得ることができます。

ではどれくらいの重さで何回行うと総負荷量を最大化できるのでしょうか?

自分の経験上ですが、自分が全力で1回あげられる重さを100%とした場合、50〜65%程度の負荷で20〜25回行うと最も総負荷量が多くなることが多いです。

自分のスクワットのMaxは100kgですが、以前に重さ別に何回行えるかやってみてどの重さで行なった時に総負荷量が最大になるかを試してみたことがあります。

  • 50kg(50%)→25回=総負荷量1250kg
  • 65kg(65%)→20回=総負荷量1300kg
  • 75kg(75%)→11回=総負荷量825kg
  • 85kg(85%)→4回=総負荷量340kg

それぞれ別の日の疲労が極力抜けた状態で行いましたが、被験者が1人なので多少の誤差はあるかと思いますが、自分はこの経験からMaxの50〜65%でメニューを組んでいます。

実際は60%で20回でやることが多いですね。

筋力を向上させるためのトレーニング

筋力を向上させるということは、言い換えると今ある筋肉をいかに多く使えるようにするかということです。

通常、全力でスクワットをしたり、全力でダッシュしても、筋肉を100%は使いきれてはいません。

日常生活や持久性スポーツではなかなか強い力の発揮を求められる場面はありません。

使っていないから、使えないようになっているんですね。

筋トレで強い負荷で刺激を与えてやると神経系が賦活され運動時に使える筋肉の量が増えて、結果的に筋力が向上します。

推奨されているのは90%ですが、90%だとこなせる回数は2.3回で高負荷なのでアップにも時間をかける必要がある。

時間的コスパがイマイチなので、自分は少し負荷を下げて80〜85%×4〜6回で行っています。

持久系スポーツには筋肥大と筋力向上どちらが重要か

ではマラソンやトライアスロンでは、筋肥大と筋力向上どちらを優先すべきなんでしょうか?

結論からになりますが、現在では筋力向上を狙ったトレーニングが主流となっています。

高強度のウェイトトレーニングをすることで筋力や力の立ち上がり率(RFD =Rate of Force Development)も増大する言われています。力の立ち上がり率とは、ある決まった時間内での力の増加率を示すもので、短い時間で大きな力を発揮できるかという能力を示すもの

筋力とこのRFDの向上によりランニングエコノミーの向上が見込まれます。

以前、大迫傑選手が自身のウェイトトレーニングに対しこんなことを言っていました。

 

筋肉を大きくせずに『強くする』イメージ。筋肉の1本の繊維を太くするのではなく、ボリュームは変わらないけど、1本1本を強くする感じ。

やはり持久性スポーツにおける筋力トレーニングは筋力向上を目的としたメニューを組むべきかと思います。

ただし、もともとの筋力量が少ない場合や筋力トレーニングに慣れていない場合、急に高強度のウェイトトレーニングを行うと関節を痛める可能性もあるので、1、2ヶ月ほどは低強度〜中強度でのトレーニングを取り入れてから開始する方が良いかと思います。

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市民トライアスリート。 国内トライアスロン入賞、マラソンサブ3を目指しています。 日々のトレーニング記録やトレーニング方法などについてブログを更新中…
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